落下石

落下してきた赤い石が今まさに当たった瞬間です。
「いでッッ!」と、しかめっ面になっています。
でも、石頭ですから大丈夫です。
石を立てると、人の頭に見えてきます(石立て遊び)

落下してきた赤い石が今まさに当たった瞬間です。
「いでッッ!」と、しかめっ面になっています。
でも、石頭ですから大丈夫です。

「お!見られてる見られてる。これ、無精ひげなんだけど、ちょっと凛々しく見えるでしょう。」
「なんか、カビが生えたみたいで、好きじゃない。」
「カビとはなんだカビとは。これでもれっきとした苔じゃ。」
「それでも、やっぱり髭じゃないんだ。」
「ガクッ!」

秋の枯れ色の木々の葉を見つめて何を思うのでしょうか。
寂しさが漂っていますね。
「石だから、寒さも暑さも平気なんですがね。やはり来る冬の寂しさがたまらなくいやなんです。話相手だった木達も葉を落として冬眠してしまうし」

「私は古い頭蓋骨の化石だ・・・・ウソですよ、目の穴空いてないでしょ」
「本当に頭蓋骨に見えますね。でも、怖くはありません。なんだか笑っているようですから」
「でしょでしょ。私にはどうやら笑いの神様がちょっと悪戯したようなんですよ。なんだかなにを見てもおかしんですよ。あなたの顔を見ただけでも」
「失礼な」

これはかなり瞑想していますね。迷走かな?
苦渋の表情にも見えますからね。
しかし、解決しますよ。丸い石に丸い部分で繋がっていますから。丸く治まりますって!

「ドラキュラの奥さん綺麗だったなぁ。・・・・ドラキュラの赤ちゃん可愛かったなぁ」
どこか寂しくもの思う石のフランケンシュタインです。
「私も暖かい家庭が欲しくなった。どこかにいいお嫁さんはいないかなぁ」

「するってーっとなにかい、このゴッツイ顔が可愛いとでも言うのかい」
「そうですよ。可愛い目をしてるじゃないですか」
「おいおい、おちょくちゃいけねー。こちとら江戸っ子だよ。おちょくられるのはだいっきれーだ」
「おちょくってなんかいません。本当にそう思うんですから」
ゴッツイ顔の江戸っ子の石さんは照れながらも、まんざらではないようです。苦笑いをしていますが、上機嫌です。

「今日は、な~にして遊ぼうかな。天気がいいから、どこかに行きたいな。誰か僕を何処かに連れてってくれないかな」
「誰かが何か言ってるようだけど、誰だろう」
「私にも聞こえた」
「ここですよ。ここ」
「君は?石でしょ」
「はい、石です。意思を持った石です。なんちゃって」
「面白い事言う石だね」
「それより、僕をどこかに連れてってよ。自分では動けないんだ」
「連れてってやりたいけど、今日はだめ。だって、ほらデートの最中なんだから、石になんかかまってられないんだ。ごめんね」
「そうね、そうね。僕よりもデートの方が大事だよね。僕は邪魔だよね。シュン」
「そんなにすねないでくれよ。今度一人の時には何処かに連れてってやるからさ」
「はいはい、期待しないで待ってますよ」
「まだすねてら」

左下をみていますよ。
あらあら、とんがり頭の石さん、そんなに情けない顔してどうしたんです?
「今日は散々なんです。道に迷うわ、お財布は落とすわ。挙句の果てに溝に落ちてずぶぬれです」
そりゃ災難ですね。でも、そんな日もありますって、明日はきっといい日になりますよ。
「そんな日もありますって?あなたにもそんな日がありましたか?」
??・・いい・・・え。
「でしょ、まったく情けない人間です」
あああ、すっかりネガティブになっちゃって、だめですよ。前向きにならなくちゃ。

「おばんです。お隣さん、お醤油かしてくれないかしら。きらしちゃって」
ちょっと太めのお母さんは腰をかがめて、お隣さんへ醤油をかりに。
悪びれたりしませんよ。これが普通なんですから。
昔はこんな姿、結構あったんですよ。
”遠い親戚より近くの他人”って言うでしょ。