悩み

ゴリラ石


 
 口をへの字に曲げて頬っぺたをポリポリかきながら、ゴリラ石は考えた。
 
 「どうしたらいいんだ。いったい何が悪いんだ」
 
 「おやおや、ずいぶんお悩みのようですね。何をそんなに悩んでいるんですか?」
 
 「子供が懐かなくってね。私の何処が悪いんでしょう」
 
 「それは・・・・・何時もそんなムスッとした怖い顔をしているからじゃありませんか?」
 
 「しかしこれはかえられん。なにしろ、石だからね」

 確かに。

石の惑星


 
 「ワシらはいったい、これからどうなるんじゃろう。こんな岩や石だけの世界に来てしまって」
 
 「どうにもならないでしょう。ゆっくりと風化して砂になるのを待つだけですよ」
 
 「それは悲しすぎる」
 
 「でも、ほら、この下の石を見て下さい、小さな石になってもまたそんな石が集まって、こんなに大きな岩になれるかもしれませんよ」
 
 「そうだな。どうせ自分の意志ではどうにもならん事だから、悩むのはよそう」

木はいいな


 
 「木よ!綺麗だな」

 「今年最後の装いなの」

 「木は、色々と装いを変えられていいな。石の私は一年中同じだ」

 「でも、変わらない素晴らしさもあるんじゃないかしら」

 「優しいな。ありがとう」